「会社で生成AIを使えるようにしてほしい」と言われたけれど、何から手をつければいいのか分からない。そんな担当の方に向けて書いています。僕は新潟県内の会社で働く、普通の会社員です。経営者でもコンサルタントでもありません。ただ、会社の中で生成AIを自分なりに試してきた時間だけは、人より少し長いです。うまくいかなかったことも含めて、実際にやってみたことをそのまま書きます。2026年9月時点の話です。
会社に生成AIを、と言われたら最初に何をする?
大きな導入計画から考えなくていい、というのが実感です。以前、職場の先輩から「Copilotで何かやりたいんだけど」と相談されたことがありました。「何がやりたいんですか」と聞き返したのですが、先輩は答えられませんでした。
理由はあとで分かりました。Copilotで何ができるかをまだ知らなかったから、やりたいことの形が思い浮かばなかったんです。やりたいことは、できることを先に知って、初めて言葉になる。順番が逆なんだな、と気づかされた出来事でした。
導入を任された担当の方も、同じ順番でいいと思います。まず自分で少し触ってみて、「これができるのか」を先に知る。計画はそのあとで十分です。
会社支給のAIツールは、実際どこまで使えた?
正直に言うと、最初は物足りなさが大きかったです。会社では機能が制限された無料版しか使えず、できることが限られていました。半年ほどして有料版が導入されましたが、それでも会社としての制限は残り、機能を使いこなせない場面がありました。
「これじゃあまり変わらないな」ともどかしくなり、自分で別のAIを契約したのが実際の経緯です。ただこれは、会社の判断が間違っていたという話ではありません。会社が制限をかけるのは、情報を守るための判断でもあります。会社としての導入と、個人の工夫は、分けて考えたほうがうまくいく、というのが今の実感です。
個人で契約したAIを使うとき、気をつけたことは?
取引先の情報や、業務で扱っているデータは入力しない。これだけは自分の中でルールにしています。実際に試したのは、よく書く定型的なメールの言い回しを、自分用のテンプレートとして覚えさせておく、という範囲です。
箇条書きを渡すだけで、そのテンプレートに沿ったメール文が仕上がるようになりました。地味な工夫ですが、積み重なると時間の浮き方が違います。会社のパソコンで何ができて何ができないかは、以前別の記事にも書いたので、あわせて読んでもらえたらと思います。
AIに任せれば、何でもできるようになる?
なりません。以前、仕事で使っている手順書をAIに読み込ませて、質問すればすぐ答えが返ってくる仕組みを作ろうとしたことがあります。結果は、うまくいきませんでした。
理由は、手順書に書いてあること自体が正解ではなく、そこに自分の知識を重ねて「じゃあ実際はどう対応するか」を考える部分こそが、仕事の本体だったからです。量が多い資料ほど、この壁にぶつかりやすいと感じています。AIに丸投げできる仕事と、そうでない仕事があることは、担当の方には正直に伝えておきたいところです。
一人でできる最初の一歩は、具体的に何がいい?
会社の重要な判断や、取引先が関わる作業から始めないほうがいいです。まずは自分一人の範囲で完結する、繰り返しの多い作業から試すのをおすすめします。メールの下書きや、自分用のメモ整理などがやりやすいところです。
うまくいけば、周りに「こんなことができた」と見せられます。うまくいかなくても、自分の作業の範囲なので誰にも迷惑がかかりません。この気軽さが、一人から始める一番の利点だと思っています。
会社として使える補助金や相談先はある?
制度としては、国の「デジタル化・AI導入補助金」があります。2026年度から、それまでの「IT導入補助金」という名称が変わったものです。生成AIを含むITツールを導入する費用の一部を補助する仕組みで、詳しい条件は公式サイトで確認できます。
お金の制度よりも先に、誰かに相談したいという場合は、国が新潟県に設置している「新潟県よろず支援拠点」という窓口があります。経営に関する相談を無料で、何度でも受け付けているそうです。僕自身がこれらの制度を使ったわけではないので、実際に検討する際は、公式サイトで最新の条件を確認してください。
新潟で、同じ立場の人と話せる場はある?
僕は経営コンサルタントではないので、公式な相談窓口の代わりにはなれません。ただ、同じように会社員という立場で試行錯誤してきたからこそ、話せることもあるかなと思っています。
平日の日中は自分の仕事があるので、すぐには動けないことも多いですが、同じ新潟で会社員をしながらAIに向き合っている人間として、できる範囲でお話しできたらうれしいです。
よくある質問
会社の許可を取らずにAIを試してもいい? 会社のルールに従うのが前提です。会社のパソコンやアカウントを使う場合は、情報システムの担当や上司に一言確認してから進めるのが安全だと思います。
社内にエンジニアがいない会社でも、生成AIは使える? 使えます。この記事で書いた工夫も、専門知識のないいち会社員が自分の作業の範囲で試したものです。難しいシステム開発ではなく、日々の作業を少し楽にするところから始められます。
新潟県内の会社でなくても、この記事は参考になる? なります。会社支給のツールの制限や、一人からできる範囲で試すという考え方は、地域を問わず共通する内容です。県名を出しているのは、僕自身が新潟県在住だからです。
この記事は、何かの商品やサービスへの勧誘ですか? いいえ。紹介した補助金や相談窓口はすべて公的な制度・窓口で、僕がそこから紹介料を受け取ることはありません。
